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125 名前:名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:22/08/18(木) 12:20:20 ID:rR.bb.L1
高校生の時、友達がいじめを止めたら軽く付きまとわれるようになった。
私には小学生の時から仲の良い子がいて、その子とは高校まで同じだった。その子は適当にA子としておく。
A子と私は高校生活を満喫していた。友達も多かったし、男子とも仲が良く、部活も頑張ってと、絵に描いたような青春だった。
ある時、クラス内の男子がいじめられていることがわかった。
いじめられていた子は大人しくて控えめな男子で、何か言われても言い返したりは出来ないような子だった。そんな子が、今で言う陽キャ男子数人に目を付けられた。
最初はからかわれるようなことを言われたり、授業中に消しゴムのカスをこっそり気付かれないように投げられる程度だったけれど、徐々にエスカレートしていって、完全にいじめにまで発展していった。
その日、気弱男子は頭にチョークの粉を掛けられていた。いじめっ子は「派手な髪してんじゃん」とか言って笑っていた。
クラスメイトの殆どは見て見ぬふり――というか、そもそも関心が無かった。私もそうだ。馬鹿な男子がじゃれている程度にしか思ってなかった。しかし、A子だけは違った。
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A子は無駄に正義感を発揮して、いじめっ子たちに「それはよくない」と言った。先生にバレると間違いなく面倒なことになるし、最悪クラス全体が巻き込まれる。それに加えて、クラスメイトはみんな引いているぞ、と言った。
私は内心でドキドキしていた。怖い事をするなと思った。しかし、いじめっ子たちもヤンキーというよりはただ調子に乗った陽キャって感じだったので、特に喧嘩になることもなく、すごすごと引いていった。
果たして、いじめも無事になくなったらしい。それ以来陽キャたちが気弱男子にちょっかいをかける様子は見られなくなった。
しばらくして、A子に手紙が届けられた。差出人はいじめられていた気弱男子だった。気弱男子にとって、いじめから救ってくれたA子は神様にでも見えたのだろうか。その内容は、放課後A子を呼び出すものだった。
「これはもう、完全にあれじゃん。ヒューヒュー」などとA子をからかったけど、表情を見るに気弱男子に同情せざるを得なかった。
当時はスマホどころか、携帯電話もあまり普及していなくて、学校でも持っていない子の方が多かった。その当時の告白方法は、手紙で呼び出して、そこで告白という奥ゆかしいパターンが王道だった。
A子と私は吹奏楽部で、結構遅い時間まで部活があったというのに、気弱男子は終わるまで待っていたらしい。その健気さが余計に切なかった。
「終わるまで待っているね」とA子に言うと、「すぐに終わるし何されるかわからないから一緒にいて」と言われた。
なので、気弱男子がA子に話しかけてきた時に、ちょっと離れた所で楽譜を整理するふりをしながら成り行きを見守っていた。
内容は案の定告白で、多分、気弱男子にとって人生で初めての告白だったのだろう。遠目に見ていてもめちゃくちゃ緊張しているのが伝わってきた。
しかし、A子はにべもなく、「いじめに反撃も出来ないような男を好きになれるわけない」と、きっぱりと言い切ってあっさりと振っていた。こいつ鬼かと思った。
今でも私はA子と仲が良いし、一緒に暮らし始めて長いこと経つけど、頭おかしいと思った事は割としょっちゅうあっても、マジで頭おかしいんだなと思ったのはそれが最初で最後だった。
127 名前:名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:22/08/18(木) 13:02:29 ID:bO.ol.L1
その男子の落ち込み様は今でも覚えている。泣いているかいないかの中間くらいの表情で、顔を俯かせて帰っていった様は、流石に少し可哀そうに思えた。
対照的にA子はあっけらかんとした様子で、「おまたせ、帰ろ」
いや、言い方よ。もっと迂遠な言い回しで傷付けないように言いなさいよと思った。
でも、A子曰く、「半端に希望を持たせる方が可哀そう」らしい。
その時の私は気弱男子が落ち込んで不登校にならないといいけれど、なんて、能天気な心配をしていた。
そんな私の心配とは裏腹に、その男子は普通に登校してきた。落ち込んでいる様子もない。私も安心して、これで一件落着かな、と思ったのも束の間、問題はその後だった。
その男子がやたらと付きまとってくるようになった。
流石に女子だけの時に輪に入ってくる様な事はなかったけれど、男子も交えて話していると、突然会話に混ざってくるようになったし、それだけならまだしも、皆で遊びに行くときも付いてくるようになった。
挙句の果てには、A子と私が二人で遊びに行く予定を立てている時に、なんとそいつも付いて来ようとしたのだ。A子が「女子二人だけで行きたいから来ないで」ってはっきい言ってその場は収まっても、「じゃあ次は一
緒に行けるところがいい」とか言い出すし、酷い時はこっそり帰り道に後ろからついてきたり、登校時に待ち伏せされていることもあった。
何度かそう言う事が続き、その度に断っていたのだけれど、どれだけ言っても収まらないから、私も我慢の限界になって、「迷惑だからもう関わらないで」と正直に伝えた。
そしたらその男子、「お前に興味ないから、お前がどっか行けばいい」とか言い始めて、私ももう完全にぷっちーんってきて、こうなったら感情のままに罵倒しまくってやろうかと思ったところで、A子が冷静に今までの
行為がどれだけ非常識で、どれだけ迷惑に感じたか、恐怖だったかを伝えた。そして、最後に、「これ以上付きまとうならまず先生に相談して、次にあなたの親に相談する。それでもダメなら警察に行く」って言ったら大人
しくなった。
その後、その男子に絡まれることはなくなって、私たちは再び平穏な日常を手に入れた。その男子は元々友達がいなかったし、また孤立しかけたけど適当なぼっちと絡み始めて、そこでA子とついでに私の悪口を言いまくっていたらしい。
今なら鼻で笑えるんだけど、当時は「自暴自棄になったあいつにA子が襲われたらどうしよう」って本気で心配していて、A子に護身用グッズ持つように言ったり、それまで以上にA子にべったりとくっついたりしていた。
私何もしていないし、修羅場と言っていいのか微妙なくらいだけれど、私の人生における一番大きい、事件らしい事件といえばこれなんだ。
あたしってサバサバ系だからwwとか言い放っちゃう感じ?w
その男にはそれでも足りなかった上、助ける価値ないほど性格も悪かったようだけど。
単にその男がベストの対応でも一回じゃ終わらない事故物件だっただけで
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